費用と資金
会社設立で必ず必要になるのが、資金です。サービス業にしろ、物を作るにしろ、管理、人件費に設備などなど、ありとあらゆる所で費用が必要になります。このページでは、費用と資金を重点に見て行きましょう。
会社設立の際は、防犯にもしっかりと取り組みましょう。
費用
定款(ていかん)の作成や登記のときにかかる費用は「法定費用」と呼ばれています。つまり「法律で定められた最低限必要な費用」のことです。
・定款にかかる印紙税 |
4万円 |
・定款認証手数料 |
5万円 |
・登録免許税 |
15万円 |
定款に関する費用に中で「定款にかかる印紙税」は無料にする方法があります。それは、電子公証を利用すればいいのです。電子公証を利用した場合、無料となります。ただし、上記以外にもさまざまな書類(印鑑証明など)を役場でもらう場合は、その度に発行手数料がかかります。
右の画像は、定款の電子公証の見本です。本物は、第33条まであり、発起人の氏名と会社の住所などを書く所と、印鑑を押印する場所があります。
資金の集め方
現在の新会社法によって、資本金は1円(0円?)からの起業が可能です。しかし、実際に会社を運営して利益を生み出していくためには、やはり何かと資金が必要になります。その資金の出所と集め方について説明していきましょう。
自己資金
最も安全で、かつ失敗してもリスクは自分にしか来ないという資金です。国民生活金融公庫の調べによると、ある程度事業に成功している方は、平均して約300万円の自己資金を用意した上での起業に臨んだそうです。もちろん平均ですから、もっと多い方や少ない方もいるでしょう。
家族や親類からの資金
安全ではあるでしょうが、将来は揉め事の種にもなりえる資金調達方です。つまり、出資、または融資してくれた親類が経営に口を挟んでくる可能性があります。自分の思うように経営したいという場合には避けたほうが無難です。どうしても避けれないなら、ある程度事業が波に乗ったところで、お金を返したほうがいいでしょう。
銀行融資
実績も信用もある既存の企業ならばいざ知らず、事業開始前の個人が銀行からの融資を受けるのは、ほぼ不可能であり、担保などの裏づけがあっても難しいというのが現状です。これは、バブル崩壊時に起きた不良債権のために貸し渋りする銀行が増えたためです。
その中で国民生活金融公庫の創業融資は、連帯保証人と担保(不動産・有価証券など)があれば、融資を受けることが可能であると言われています。事業計画の提出が必要となるので、事前に綿密な準備をして望んでください。また同公庫の「新創業融資制度」であれば750万を限度に無担保無保証人で借り入れできていたのですが、この制度は平成20年3月末日で取扱いが終了してしまったそうです。
助成金
国や地方自治体からの資金援助です。詳しくは「助成金について」ページで説明します。
ベンチャーキャピタル
投資会社が未上場(みじょうじょう)の企業に対して、将来の上場を見込んだ「投資」を行い、「キャピタルゲイン」を得るのがベンチャーキャピタルです。もちろん、融資ではなくて投資ですから、資金を返す必要はありませんが、よほど優れた経営プランを投資会社に提示できない限り、ベンチャーキャピタルの恩恵を受けることは難しいと思います。
pickup
2017/7/12 更新